2019年03月
瘡蓋の硬さに柏落葉あり
とまるたび合掌をする蝶の翅
硫黄嗅ぎひらくマップや春浅し
春浅し水の言葉がうむ光
ていれぎを摘む間も一種絶滅す
ていれぎを星のまたたくやうに噛む
近眼鏡はずし朧の友になる
「野性俳壇」2019年4月号 夏井いつき選 佳作
たんぽぽや神には神の裏事情
徹夜で描く入部ポスター木の芽時
一角獣紛れ込んだる冬銀河
ぶらんこを漕いでプテラノドンになる
春光をむさぼつてゐる早瀬かな
羅刹日のことに法蓮草甘し
性別に「その他」書き足す朧かな
現代俳句協会インターネット句会 2月分 6点句
ゴジラの尾跳ねてあがれる春の月
現代俳句協会インターネット句会 2月分 1点句